バイリンガル児・第2言語学習過程パート2

•L1 = 母国語、家庭で最初に喋る言語

•L2= 第2言語、家庭の外で一般的に使われている言語

さーて。第2言語にふれあい始めるバイリンガル児、もちろん英語だけ、日本語だけ喋る子供に比べて、第2言語を自由自在に使えるまで時間がかかります。

バイリンガル児の研究者Johanne Catherine Paradisは19人のバイリンガル児(L1は中国語、日本語、韓国語、ローマ語、ファルシーと様々!)を研究し、L2 (英語)の理解力が同年代のL1が英語の子供たちと同じレベルに達するに3年はかかるということが判明しました。しかし、語彙(各言語の根幹部分をなす語の集まりを指す。使用頻度が高く、日常生活に必要な単語)の数・種類や文章の形成が同年代のL1が英語の子供たちと同じレベルに達するには3年以上の時間がかかることが分かりました。

よくあるバイリンガル児の文章形成の間違い

  • General All Purpose Words (万能な単語)の使い過ぎ例えば、動詞の"do”

    • “He do baseball” → 正しくは “He throws the baseball”

    • “I did loud”→ 正しくは“I made a loud noise”, “I blew a horn

  • 形態素(けいたいそ・morpheme)の使い間違い

    • Third Person Singular –s (三人称単数で使うーs) を間違える He sit, She drink

      → 正しくはHe sits, She drinks  

    • Past Tense (過去形)特にレギュラー(ed), イレギュラー(sat, heard, caught, hit)の使い分け→ He sitted, She hearded, They challenge→ 正しくはHe sat, She heard, They challenged

  • Be”の使い過ぎ

    • I’m got sevens➞ 正しくは I got seven

    • But sometime we are try something →正しくは But sometimes we try something

    • They’re can take many people → 正しくは They can take many people

    • Yes, but if I was hurt my teeth → 正しくは Yes, but if I hurt my teeth

このような間違いは言語学習過程で普通であり、言語発達遅滞ではありません。しかし、まだまだ社会ではバイリンガル児の言語学習過程について知識が浸透してないため、「子供に一つに言語以外喋ると、全部の言語がおろそかになる」や「第2言語が完ぺきではないから、言語の発達が遅れてる」などの間違った思考をよく聞いたり、読んだりします。

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By: Miki Shibata

Source:

Paradis, J. (2016). The Development of English as a Second Language With and Without Specific Language Impairment: Clinical Implications. Journal of Speech, Language, and Hearing Research59(1), 171–182. doi: 10.1044/2015_jslhr-l-15-0008



ダブルリミテッド・セミダブルは間違ってる!?

バイリンガル児・第2言語の学習過程パート1

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