ダブルリミテッド・セミダブルは間違ってる!?

アメリカでも昔はバイリンガルに育つ子供は「Language Confusion(ラングェジ・コンフュージョン)、言語の混乱」を避けられないと思われていました。この古い考えから、言語を一つ以上教えると子供が混乱する、言語の発達が遅れる、いずれは一つの言語に絞らなければ学業や社会人として負傷が出る、などの考え方が生まれたと思われます。研究者のCummins (1981)はLanguage Confusion(ラングェジ・コンフュージョン)、言語の混乱」についての文献レビュー(過去の研究結果を読み、まとめる)をしたあと、このような結論を出している:

“マイノリティーの子供の学業レベルの低さを教師、行政、研究者はマイノリティーの子供のバイリンガリズムと「Language Confusion(ラングェジ・コンフュージョン)、言語の混乱」を理由にしていたが、学校側のマイノリティー・違う言語を喋る子供の理解、対応が適してなかった可能性を無視していた。マイノリティーの子供たちのバイリンガリズムをスケープゴート(都合のいい犠牲)として扱った。”

昔はこのような間違った視点から教育者や研究者は、マイノリティーの子供たちの親に第1言語を教えないようにアドバイスをしていました。しかし、マイノリティーの子供たちの親は第2言語を得意としていなかったので、言語のお手本が不十分で基礎言語力が低下したり、家族やコミュニテイーの人たちとの大事なつながりを失ったりしていました。発達障害を患わっているマイノリティーの子供たち子供たちにとっては、一番一緒にいる、養護をしている家族と上手くコミュニケーションをとれなくなる、という悲劇がよく起こりました。

今はバイリンガルの言語学習過程の研究が進んでいて、このような考え方は科学的根拠ががないと証明されています。

Source:

Guiberson, M. (2013). Bilingual Myth Buster Series: Language Confusion in Bilingual Children. Perspectives of ASHA Special Interest Groups, 20(1), 5–14.


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バイリンガル児言語収納・言語の相互交流セオリー(理論)

バイリンガル児・第2言語学習過程パート2

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